概要

2019/9/14 浜離宮朝日ホール

H.シュッツ「ドイツ・マニフィカト」SWV494

J.パッヘルベル「マニフィカト」ト長調

ソリストによるガラステージ(バッハ作曲)

  • カンタータ170番:小川明子
  • カンタータ21番・151番:柳沢亜紀
  • ヨハネ受難曲第34曲・カンタータ43番:兎束康雄
  • マタイ受難曲第64・65曲:浦野智行

J.S.バッハ「マニフィカト」BWV243 

 

指揮:渡辺善忠

出演柳沢亜紀(Sop)小川明子(Alto)兎束康雄(Ten)浦野智行(Bass)

pdf 第29回演奏会チラシ.pdf (2.65MB)

新約聖書の『ルカによる福音書』の冒頭に、天使ガブリエルからイエス・キリストの受胎を知らされたマリアが歓びの賛美を述べる様子が記されていますが、これが「マニフィカート」の歌詞をなしています。今回はドイツ語(シュッツ)とラテン語(パッフェルベルとバッハ)でその歌詞をたどりながら、マリアが救世主の誕生に寄せた期待と感謝の気持ちを表現することに努めました。

「マニフィカート」の歌詞は同じでも、三人の作曲家は活躍した時代が100年にまたがり、また同じドイツでも活動した地域が異なることもあって、それぞれの「マニフィカート」の与える印象はずいぶん異なります。グレゴリオ聖歌を彷彿とさせる峻厳な曲想を8声部のダブルコーラスで展開したシュッツ、イタリア音楽のように輝かしく直截な曲想のパッフェルベル、そして複雑な対位法と精妙な転調を駆使したバッハ。ドイツ・バロック音楽がシュッツからパッフェルベルを経てバッハにおいて頂点に達し、近代音楽への扉が開かれたことが実感されたかと思います。

また、今回の演奏会では柳沢先生、小川先生、兎束先生、浦野先生によるソロのガラコンサートもあわせてお届けします。ソリストの先生方は指揮者の渡辺先生とともに当団の創立以来、私たちの指導に当たってくださり、演奏会ではソロ歌唱のみならず合唱曲では団員に加わって私たちの演奏を支えて来られました。今回、バッハの著名なソロ曲を先生方の演奏でご堪能いただけたのは私たちの慶びとするところです。

シュッツ作曲「ドイツ・マニフィカト」

https://youtu.be/AsRJcVboV2M

ハインリッヒ・シュッツ(1585-1672)が白鳥の歌として最晩年に作曲した「ドイツ・マニフィカト」。シュッツはバッハの100歳年長でしたが、キリストの受難曲の様式を完成するなどバッハに大きな影響を与えたといわれています。題名からもうかがえる通り、通常はラテン語で歌われるマリアのイエス・キリスト賛歌である「マニフィカト」をシュッツはルターの独訳聖書を用いてダブルコーラス(2つの混声4部合唱)と通奏低音による曲としました。

パッヘルベル作曲「マニフィカト」ト長調(動画版)

https://youtu.be/-xBjViqG49c

この曲は冷戦末期の1980年代に東ドイツの国立図書館でパッヘルベルの自筆稿が発見され、密かにその写真が西側に送られて米国で出版されるに至ったものです。

作曲されて250年を経て日の目を見たこの曲はパッヘルベルらしい平明で率直な明るさに満ち溢れています。

パッヘルベル作曲 「マニフィカト」ト長調(写真版)

https://youtu.be/pQVlhF0wtNo

演奏の録音に本番とゲネプロの写真を載せています。

バッハ作曲「マニフィカト」第1曲 「私の魂は主を崇めます」

https://youtu.be/JmSyDXnZTGM

バッハの傑作「マニフィカト」ニ長調のオープニング曲では、マリアがイエスを身ごもったことを知らされ、喜びに打ち震えて神を賛美する気持ちが、混声5部のメリスマと華麗なオーケストレーションで表現されています。

バッハ作曲「マニフィカト」第7曲 「主はその腕で力をふるい」

https://youtu.be/Q_t1r0lRV9I

バッハは複雑な対位法とオーケストレーションを駆使して神が思い上がる者たちを「強い腕」で打ち散らす様子を鮮やかに表現します。

バッハ作曲「人の望みの喜びよ」BWV147

https://youtu.be/aznop781MOs

演奏会の締めくくりとして聴衆の皆様と一緒に歌いました。

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