概要
第30回演奏会チラシ (0.33MB)
第30回演奏会チラシ (0.33MB)
公開講座は、2022年10月29日(土)の午後、私たちが主な練習会場としている巣鴨教会の礼拝堂で開催し、限られた会場ながら予定を越えるお客様にご来場いただきました。
渡辺善忠先生のお話は「キリスト教音楽のルーツと発展」として、キリスト教音楽の流れを概観されました。旧約聖書に記された音楽から始まり、新約聖書を経て、ローマ・カトリック教会のグレゴリオ聖歌、宗教改革運動とローマカトリック教会における典礼音楽/プロテスタント教会における教会音楽の発展を話され、シュッツによるカンタータの発展、ヘンデルによるオラトリオへの発展、バッハによるカンタータの芸術作品への昇華へとお話は進みました。そして、バッハのカンタータの中でも特に有名な80番、140番、147番について時代背景、関連する聖書箇所、もとになった讃美歌、曲の内容や特徴を解説されました。その中のいくつかの曲を渡辺善忠先生の指揮、伊藤明子先生のオルガン伴奏、カンタータ・ムジカ・Tokyoの合唱と、小川明子先生のアルト独唱で紹介しました。コラールのもとになった讃美歌は会場にお越しの皆さまに一緒に口ずさんでいただきました。
2019/9/14 浜離宮朝日ホール
H.シュッツ「ドイツ・マニフィカト」SWV494
J.パッヘルベル「マニフィカト」ト長調
ソリストによるガラステージ(バッハ作曲)
J.S.バッハ「マニフィカト」BWV243
指揮:渡辺善忠
出演:柳沢亜紀(Sop)小川明子(Alto)兎束康雄(Ten)浦野智行(Bass)
第29回演奏会チラシ.pdf (2.65MB)
新約聖書の『ルカによる福音書』の冒頭に、天使ガブリエルからイエス・キリストの受胎を知らされたマリアが歓びの賛美を述べる様子が記されていますが、これが「マニフィカート」の歌詞をなしています。今回はドイツ語(シュッツ)とラテン語(パッフェルベルとバッハ)でその歌詞をたどりながら、マリアが救世主の誕生に寄せた期待と感謝の気持ちを表現することに努めました。
「マニフィカート」の歌詞は同じでも、三人の作曲家は活躍した時代が100年にまたがり、また同じドイツでも活動した地域が異なることもあって、それぞれの「マニフィカート」の与える印象はずいぶん異なります。グレゴリオ聖歌を彷彿とさせる峻厳な曲想を8声部のダブルコーラスで展開したシュッツ、イタリア音楽のように輝かしく直截な曲想のパッフェルベル、そして複雑な対位法と精妙な転調を駆使したバッハ。ドイツ・バロック音楽がシュッツからパッフェルベルを経てバッハにおいて頂点に達し、近代音楽への扉が開かれたことが実感されたかと思います。
また、今回の演奏会では柳沢先生、小川先生、兎束先生、浦野先生によるソロのガラコンサートもあわせてお届けします。ソリストの先生方は指揮者の渡辺先生とともに当団の創立以来、私たちの指導に当たってくださり、演奏会ではソロ歌唱のみならず合唱曲では団員に加わって私たちの演奏を支えて来られました。今回、バッハの著名なソロ曲を先生方の演奏でご堪能いただけたのは私たちの慶びとするところです。
ハインリッヒ・シュッツ(1585-1672)が白鳥の歌として最晩年に作曲した「ドイツ・マニフィカト」。シュッツはバッハの100歳年長でしたが、キリストの受難曲の様式を完成するなどバッハに大きな影響を与えたといわれています。題名からもうかがえる通り、通常はラテン語で歌われるマリアのイエス・キリスト賛歌である「マニフィカト」をシュッツはルターの独訳聖書を用いてダブルコーラス(2つの混声4部合唱)と通奏低音による曲としました。
この曲は冷戦末期の1980年代に東ドイツの国立図書館でパッヘルベルの自筆稿が発見され、密かにその写真が西側に送られて米国で出版されるに至ったものです。
作曲されて250年を経て日の目を見たこの曲はパッヘルベルらしい平明で率直な明るさに満ち溢れています。
演奏の録音に本番とゲネプロの写真を載せています。
バッハの傑作「マニフィカト」ニ長調のオープニング曲では、マリアがイエスを身ごもったことを知らされ、喜びに打ち震えて神を賛美する気持ちが、混声5部のメリスマと華麗なオーケストレーションで表現されています。
バッハは複雑な対位法とオーケストレーションを駆使して神が思い上がる者たちを「強い腕」で打ち散らす様子を鮮やかに表現します。
演奏会の締めくくりとして聴衆の皆様と一緒に歌いました。
2018/9/22 三鷹市芸術文化センター 風のホール
J.S.バッハ
「モテット第1番『新しい歌を主に向かって歌え』」BWV225
「カンタータ第38番『深き淵のそこからあなたを呼びます』」BWV38
「カンタータ第140番『目覚めよと呼ぶ声あり』」BWV140
指揮:渡辺善忠
出演:柳沢亜紀(Sop)小川明子(Alto)頃安利秀(Ten)山田大智(Bass)
28回演奏会チラシ.pdf (1.98MB)
ホール・演奏会企画について
演奏全般について
モテット第1番について
カンタータ38番について
カンタータ140番について
プレトークやコラールの歌唱指導、コラールを聴衆と一緒に歌うことについて
演奏会運営について
その他
2017/9/30 ウェスレアン・ホーリネス教団 淀橋教会
J.S.バッハ「カンタータ80番『神は我らが堅き砦』」BWV80
ヘンデル「シャンドス・アンセム第1番『いざ、神を喜ばん』」HWV246
ヴィヴァルディ「野に歌え」RV623(ソプラノソロ)
指揮:渡辺善忠
出演:柳沢亜紀(Sop)小川明子(Alto)兎束康雄(Ten)浦野智行(Bass)
ルターの讃美歌「われらが神は堅きやぐら」に基づいてバッハが4部合唱による壮麗なフーガを作曲し、長男のフリーデマンがトランペットとティンパニを伴う華々しいオーケストラ伴奏をつけました。
アンコールとして聴衆の皆様とご一緒にカンタータ80番原曲「われらが神は堅きやぐら」(ルター作曲)にもとづくコラールを歌いました。
2016/9/17 浜離宮朝日ホール
J.S.バッハ「カンタータ187番」BWV187
「カンタータ134番」BWV134
「ミサ曲ト短調」BWV235
指揮:渡辺 善忠
Soprano:柳沢 亜紀
Alto:小川 明子
Tenor:頃安 利秀
Bass: 山田 大智
私たちの演奏会を聴きに来て下さったお客様のブログを紹介します。
2016/1/16 浜離宮朝日ホール
J.S.バッハ「クリスマス・オラトリオ」BWV248
指揮:渡辺 善忠
Sop.:柳沢 亜紀
Alt.:小川 明子
福音史家・アリア:兎束 康雄
Bas.:浦野 智行
25回演奏会チラシ.pdf (2.63MB)
2015/2/14 杉並公会堂 大ホール
J.S.バッハ「ロ短調ミサ曲」BWV232
指揮:渡辺 善忠
Sop.:柳沢 亜紀
Alt.:小川 明子
Ten.:鏡 貴之
Bas.:浦野 智行
2014/2/1 三鷹市芸術文化センター 風のホール
J.S.バッハ
「カンタータ第4番 キリストは死の縄目につながれたり」BWV4
J.C.バッハ
「シンフォニア ハ長調」Op.3-2
W.A.モーツァルト
「戴冠ミサ曲」K.317
指揮:渡辺 善忠
Sop.:柳沢 亜紀
Alt.:高橋 ちはる
Ten.:鏡 貴之
Bas.:浦野 智行
23回演奏会チラシ.pdf (1.24MB)
2013/4/6 浜離宮朝日ホール
J.S.バッハ
「カンタータ106番 神の時こそ最良の時です」BWV106
「カンタータ158番 平安があなたにあるように」BWV158
「マルコ受難曲」BWV247
指揮:渡辺 善忠
Sop.:柳沢 亜紀
Alt.:小川 明子
Ten.:鏡 貴之
Bas.:浦野 智行
22回演奏会チラシ.pdf (1.13MB)
2012/8/4 三鷹市芸術文化センター 風のホール
J.S.バッハ
「カンタータ80番 我らが神は堅き砦」BWV80
「管弦楽組曲第3番」
「マニフィカート」BWV243
指揮:渡辺 善忠
Sop.:柳沢 亜紀
Alt.:小川 明子
Ten.:兎束 康雄
Bas.:山田 大智